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横須賀基地で潜水艦/掃海母艦を見学してきた!【海上自衛隊】

 2024年8月22日、神奈川県にある海上自衛隊の横須賀基地にて「日本の最前線を見に行こう」と題して、護衛艦や掃海母艦、潜水艦を見学できるイベントが行われた。当日は市ヶ谷周辺にて集合し、バスにて横須賀基地へ移動、そこから見学場所を回っていった。

潜水艦じんげい、見学

 見学を行ったのは、米軍基地内に停泊していた潜水艦「じんげい」だ。潜水艦は担う任務の特性から内部構造や機能、行動が秘密に包まれている。そのため、潜水艦内部の写真撮影はおろか、電子機器の持ち込みが禁止されるなど徹底した対策が行われての見学となった。

 じんげいは「たいげい」型潜水艦の3番艦として建造され、令和6年3月8日に就役した、比較的新しい潜水艦である。したがって、搭載されている設備や機器も最新鋭となっており、他の潜水艦とは一線を画しているという。

 潜水艦内の居住環境はお世辞にも広いとは言えなかったが、居住区についても新しい設備が備わっており、任務に従事する際は十分な休息時間を確保できるシフトが組まれている。また、潜水艦に女性の隊員が配属できるようになったことから、設計の段階で女性が生活できるような空間が確保されているのだという。

 このほかにも、船体の素材や船尾の形状など隣に停泊していた潜水艦「せとしお」と比較しながらわかりやすく説明が行われた。

▲潜水艦じんげい(手前)、潜水艦せとしお(奥)

休憩&体験喫食

 潜水艦見学の後は、バスで移動し横須賀資料館にて小休止の後、昼食となった。昼食には、体験喫食としてシンガポールライスと各種惣菜が提供された。シンガポールライスは、その名の通りシンガポールにおける名物料理で、最近までシンガポール軍が横須賀基地に駐留していたことがきっかけで出されたものだという。

 昼食はそれぞれの料理を順々にもらっていった。料理の味もどことなく給食を思い出されるようなおいしさで懐かしさを覚えたのだった(※筆者の感想です)。

▲長浦隊員食堂のシンガポールライス

イタリア軍空母カブールと横須賀地方総監との邂逅

 イベント当日に横須賀基地に来泊したイタリア軍空母「CAVOUR(カブール)」に立ち会うことができた。先の休憩場所とも近かったこともあり、2回ほど近づいて見ることができ、とても大きな船体を感じることができた。

▲イタリア軍空母カブールの船体

 さらにバスで横須賀地方総監部に移動した。そこではなんと、横須賀地方総監の真殿知彦さんからイベント参加者へ直々にお話を伺うことができた。そこでは、真殿さんが抱いていた夢を、海上自衛隊での活動を通して実現してきた経験談を語った。自衛隊にいればいろんな形でチャンスが巡ってくる、そんな職場であると力説していた。

掃海母艦うらが

 横須賀基地にはさまざまな艦艇が停泊していたが、その中で内部を見学できたのはこの掃海母艦「うらが」である。掃海というのは、主に海中にいまだに残存している機雷を除去する任務である。その任務を担う艦艇の一つである掃海母艦は掃海を行う航空機や掃海艇に燃料や物資を補給し、司令塔の役割を果たす艦艇を指している。

▲掃海母艦うらが

 定員は170名程度、現在は約120名が乗船しており、そのうち女性は10名程度が乗船しているとのことだ。うらがは船内を見学する機会があり、艦橋、機関室、甲板、機械室、居住区、食堂の順に回っていった。先に潜水艦を見学したこともあり、うらが船内はずいぶん広く感じられた。

 艦橋にはうらがの艦長だけが座れる椅子があり、この椅子に座り写真を撮っているイベント参加者がちらほら見られた。また、乗船している自衛官からは、毎週金曜日はかの有名なカレーを食べているのだという話も聞くことができた。

▲うらがの艦橋にある椅子

まとめ

 今回は日本でも有数の基地である横須賀基地にて、さまざまな艦艇やその設備、周辺施設を体験し、さまざまな人から多くの話を聞くことができた。この記事で記せたことはその一部であることは無念でならない。

 今後も自衛隊では、多様なイベントが行われるであろう。これを読んだ方もぜひ参加して、貴重な体験をしてみてほしい。