初めに
6月15日(土)、海上自衛隊館山航空基地で基地見学のイベントが開催された。今回、委員4人で基地内を取材させていただいた。国防の要ということで撮影不可の場所も多く、掲載できる写真は限られている。
管制塔を見学
基地に入り、初めに見学させていただいたのは管制塔。100段強の階段を上り管制室へ。ここでは平日・休日問わず、24時間態勢で飛行場や周囲の空を監視し、離着陸の許可を出すなどして、空の交通整理を行っているという。説明を受けている最中にも英語での無線を受信しており、素人目には緊張感が感じられた。
▲管制室の1つ下の階からの眺め
消防設備を見学
次に見学させていただいたのは消防の設備だ。海上自衛隊に消防設備があることに驚いたが、これはヘリコプターの不時着や故障での炎上などに備えてのものなのだそう。ここでは防火服を着させていただいたり、燃料の炎上専用に装備を搭載した消防車に乗せていただいたりした。様々な種類のサイレンを少しだけ鳴らすことや、消火ノズルを動かすことができ、非常に楽しい見学だった。
▲特殊防火衣
▲救難消防車IB型
ヘリコプターを見学
最後は本見学の大トリ、ヘリコプターの見学と搭乗である。今回搭乗させていただくのはSH-60Kという機体。レーダーやソーナーなど、多様な手段での敵艦の探知から、機関銃やミサイルなどで攻撃し撃破まで可能な機体だ。見学においては操縦席にも座らさせていただいた。ミサイルの発射ボタンを押した際には得も言われぬ高揚感に包まれた。
▲説明を受ける委員
ヘリコプターに搭乗
ついに待ちに待った搭乗である。搭乗前に酸素ボンベ、エアバッグ等が搭載されたジャケットを着て、ヘルメットと機内会話用のヘッドホンも装着。ジャケットはなかなかの重量があり、かなりずっしりとした感覚を憶えた。
▲搭乗時の装備
搭乗員の指示に従ってヘリに乗り込む。大きなプロペラの回転で物凄い音と風が発生していた。プロペラの音とヘッドホンの遮音機能で人の声はほぼ聞こえなくなっている。そのため、機体に乗り込む際の意思疎通ではボディランゲージを使用した。
搭乗後は指示に従ってヘッドホンのプラグを機内に垂れているジャックに接続する。接続部にはボタンが付いていて、これを押している間だけヘッドホンに付いたマイクから音声の発信が出来る。離陸の際は椅子に座り、シートベルトを装着した。振動は飛行機と比べると非常に大きく感じた。飛び立ってから少しするとシートベルトが外された。コックピットのすぐ後ろで、機長と副機長の方に質疑応答する時間をとっていただけた。また、高度はそれほど高くないため、海上を航行する船が近く感じられ、飛んでいる感覚を飛行機より強く感じた。
▲安全のため屈みながら近づく
館山基地を出発し富津岬周辺、神奈川県の横須賀周辺を経由してぐるっと周って帰ってくる20分程度の飛行であったが非常に新鮮で楽しい体験だった。
▲ヘリコプターが飛び立つ瞬間
結びに
今回は非常に貴重な体験をさせていただいた。海上自衛隊館山航空基地では7月21日にヘリコプターフェスティバル(イベント | 海上自衛隊第21航空群
)が開催される。この記事でヘリコプターや自衛隊に興味を持った方はぜひ足を運んでいただきたい。